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外国人雇用後の職場でのコミュニケーション

外国人を雇用する際の難しさは、手続きや契約だけでは終わりません。

実際に仕事を始めると、考え方や文化の違い、仕事内容等での行き違いやトラブルなどの局面に遭遇するかも知れません。

更には、業務上の指示が思ったように理解されない、上司や同僚などとの意思疎通や人間関係が上手くいかない、生活習慣の違いによる戸惑いなどもあるかも知れません。「やっぱり外国人だから・・・」などと諦めてしまう前に、できることから始めましょう。

まず最初に心得ておくべきこと

■相手の国や習慣・国民性を知ること

誰もが皆個性を持っているので、「この国の人はこういう性格」とまとめて論じることはできませんが、その国の人に共通したある程度の国民性はあると思います。

例えば、日本人は一般的に上司等に対して反対意見や不満などは面と向かって言わない傾向にありますが、フランス人は比較的ハッキリと主張しますし、逆に主張しないとそれで満足していると思われて、誰も陰で見ていてくれたり、心の中で思っていることを読み取ってくれたりはしません。

つまり、相手の言動を日本人と同じ感覚で解釈してしまうと、相手が意図していることと全く違う結果になってしまうのです。

また、宗教上の理由等で食事制限のある人もいます。

イスラム教の人などは、1日に何度か決まった時間に一定の方式でお祈りを捧げなくてはいけません。

例えばそのような時間と場所を確保してあげるだけでも心象は大分違いますし、その配慮に感謝して快く仕事ができるかも知れません。

更には相手の国に関する知識を増やしてそれを話題にするだけでも、自分の国に興味を持ってくれたことに対して、嬉しいと感じるのはどの国の人にも共通する心情ではないでしょうか。

このような些細な努力の積み重ねが日々のコミュニケーションを容易にして、より良い関係を保つことができるのではないかと思います。

■自分の常識が通じると思わないこと-違うことを意識する

自分にとっては当たり前で何気なくやっている事でも、外国人の方にとっては当たり前ではないかも知れません。

相手には相手の常識があって、それが異なる場面も多々あることでしょう。

まずは、「これは当たり前だからわかるに違いない」という考えから捨てて、「これに関しては違う考え方を持っているかも知れない」と常に思っていれば、意外と同じ価値観であった場合に良い意味で驚きがあるのではないでしょうか。

価値観の違いというのは避けて通ることはできません。

それを良い悪いで判断するのではなく、また相手の価値観に完全に合わせる必要もありません。

重要なのは「違うこと」を理解すること、それだけです。

■相手のプライドを傷つけないよう配慮すること

外国での慣れないやり方に従って生活し、仕事をするのは意外とストレスが溜まるものです。

常に自分が間違ったことをしないかどうか神経を使わなくてはいけませんし、特に人から頻繁に間違いを指摘されたり、子供扱いされたりするとプライドも傷ついて、段々と不満や苛立ちが蓄積されてしまいます。

何気なく間違い等を指摘する時などでも、言い方には気をつけたいものです。

更には、ただでさえ自信を失くしがちですから、良く出来たときには褒めてあげたりする事も大事です。

■表面的な言い方や態度に左右されない

外国人の方の態度や言い方に腹立たしさを覚えるときもあるかも知れません。

特にその人が日本語で話しているときは、乱暴な言い方に聞こえたりするかも知れません。

そんな時も冷静になって、相手が意図しているところを読み取る事が大事です。

本当は「~して頂けませんか?」と言いたいところを間違って「~してくれよ!」みたいな言い方をしてしまっているだけかも知れません。

本当に言いたいこと、伝えたいことは何か見極めましょう。

更に良い人間関係を保つために

■丁寧に説明すること

ただ単に「これをやってくれ」などと指示をしても、思った通りにやってくれなかったりする事もあります。

そんな時は、なぜそれが必要なのか、それが上手くいかない場合はどうなるのか、など細かく説明する必要があります。

人間は納得して初めて行動に移せるのですから、「なぜ」を理解するのはとても重要なことです。

「わからない」というのはとてもストレスの溜まることです。

すぐ簡単に伝わらないことを面倒と感じることもあるかと思いますが、この小さな努力を怠らないだけで、長い目で見ると人間関係や仕事の能率の上で大きな差が出てくることでしょう。

■相手を気にかけていることを伝える

人間は仕事が全てではありません。

家族や友人との生活、趣味の時間もあれば、病気になることもあるし、精神的に落ち込むこともあるでしょう。

たまには相手の家族は元気か、体調は悪くないかなど、相手を働き手としてだけではなく、一人の人間として気にかけていることを伝えるのも大事なことです。

人には誰も自尊心があり、それを尊重されていることがわかればやる気も湧いてきたりするものです。

■参加してもらう

いちいち細かく説明することの面倒くささ等から、何かしら決めなくてはいけない事がある時に、外国人の方が知らないうちに日本人スタッフのみで決めてしまった、ということが時々見受けられます。

内容としては取るに足りない事かも知れないし、逆にとても重要な決定事項なので限られた人で決めてしまったのかも知れません。

いずれにしても、そのプロセスに全く参加できないと、疎外感を覚えてしまいます。

最終的な決定がどうなるにしても、少なくとも意見だけは求めて、「あなたの考えている事に興味がありますよ」という姿勢を示すのは大事なことです。

思いがけないアイディアが出てくるかも知れません。

参加できないとなると興味も失いますから、その分やる気なども影響してきます。

間違っても裏で勝手に決めたなどと思われないように工夫しましょう。

■相手がモチベーションを感じることは何か

外国人の方が日本で働きたいと思う動機は様々です。

経済的な理由かも知れませんし、日本や日本文化が好きだからという人もいます。日本人の恋人ができたのをきっかけに来日する人もいます。

長期での滞在を考えている人もいれば、数年したら自分の国へ帰るか別の国へ移る人もいます。

給料の多さに魅力を感じる人もいれば、経験を積んだり技術を修得することに重点を置く人もいます。

残業等も厭わない人もいれば、そこそこの給料でゆとりのある生活を好む人もいます。

給料に重きを置いていない人に対して、給料を増やすから残業もしてほしいし、休日出勤もしてほしい、と言ったところでやる気をだしてやってくれるとは限りません。

相手の望んでいることは何か、何をモチベーションと感じてやる気を出してくれるのか、その辺の見極めをしっかりとして、相手がやる気を持って働いてもらえるような環境を作り出すのも重要です。


どうでしょうか?ところでお気づきかも知れませんが、このような日常のコミュニケーションの注意点というのは、外国人だけではなく日本人同士でも当てはまる部分もあります。

外国人の雇用を機に、職場での人間関係を見直してみるのも一案です。

外国人を雇用するからと言って、極端に身構える必要もなければ媚びる必要もありません。ただ、気を付けた方が良いこと、少し努力すれば良くなることがわかっていれば、より良い職場環境を作っていくことができるのではないでしょうか。

当事務所では外国人の方を雇用する上でのコンサルティングを行っています。外国人の方が貴社で効率よく働けるようアドバイスをします。


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